というわけで、この方は、ハローワークに行って、さかのぼり加入の申請をしました。
もちろん会社もこれを認めて手続きしたので、120日分の基本手当をもらうことができました。
さかのぼり加入するときには、会社はその期間の雇用保険料(従業員負担分と会社負担分の合計額)を追加で納めなくてはなりません。当然と言えば当然です。
このとき、従業員負担分はどうするのでしょうか?ハローワークに尋ねてもおそらく明快な答えは返ってこないでしょう。ハローワークとしては、保険料納付義務者である会社から追加の保険料を全額納付してもらうことで、手続きは完了しているので、内訳をどうするかは会社と社員の方との間で決めて下さいという考えです。これは、労働保険料の納付という趣旨からすると正しいのです。
この方も、もし会社が請求してきたら払わなくてはいけないのかと相談されましたので、請求されたら払ってしまった方が後々トラブルにならないで済みますよと答えました。
厳密に言うと、もう会社を辞めてしまっているし、雇用保険料の従業員負担分はその時の給料から引かなくてはいけないので、さかのぼり加入分について、従業員負担分はもう払わないと言ってしまっても良いのですが、それによって、手続きが遅れてしまったりすれば、基本手当の受給も遅くなってしまったりするので、ここは1歩譲って、払ってしまった方が良い場合が多いです。
この方の場合は、会社からの請求がなかったので、全て会社負担でさかのぼり加入ができました。
ともかく良かったですね。
このコラムを読んで下さっている皆さんも、似たようなケースに遭遇したら、ハローワークで相談しましょう。
ではまた